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現在、市中でコロナウイルス感染者が散発しております。外来では、コロナウイルス感染後回復期と考えられる家族例もみかけるようになってきておりますが、肺炎に至らない限り、保健所からPCR検査の許可が下りない状況で、検査体制はまだまだ脆弱であるというところです。
Web受付システム仕様変更について
そこで、現在行なっているWeb受付システムを臨時的に、時間予約システムに変更いたします。
こうすることで、時間的隔離をさらに高め、患者様同志の接触時間を減らし、待ち時間を減らします。
1患者あたりの診察時間を10分以内として時間枠で当日予約を入れて頂く仕様に変更しました。
予約した患者様は、再診の方は予約時間の10分前までに、初診の方や保険証の変更が必要な方は30分前までに、当院にご来院ください。
予約なしで来られた方は、予約した方の診療の合間に診察をさせていただきます。(家族3人連続で予約できない場合は、予約できる枠だけ取っていただいて、あとは、来院後にこちらで調節します。)
また、予約時刻までに来院されなかった場合は、予約なしで来られた方と同様に診察させていただきます。
予約枠がいっぱいで予約が取れなくなった場合は、お電話でご相談ください。
コロナウイルス流行にお尻を叩かれる形で、急遽、予約システムの変更を行っているため、なにぶん、スタッフの予約対応に不備が出る可能性があります。また、予想以上に1人の診察時間が伸びる(処置や、診察後消毒など)場合もありますが、ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
予約時に、コロナウイルス感染症鑑別のための問診表もついていますので、記入ください。
鼻汁、咳、熱のいずれかを認める場合は、グレーとして院内奥で、さらに疑いが強い方は、隔離室または、車待機とさせていただいております。
熱や咳の続いている方は、隔離対象となる事が多いため、隔離対象となった場合は、院内のトイレ使用を制限させていただいており、来院前に十分用を足してからご来院ください。
現在の生馬医院の感染対策
前回のブログでお示ししましたとおり、コロナウイルスの感染経路には、接触感染>飛沫感染>エアロゾル感染があります。
徐々にウイルス保持者が増えてきている状況であり、当院の感染対策も徐々にversion upしてきております。
基本的に慢性疾患の方も多数来院されているため、コロナウイルス確定患者様の診察は行っていません。
しかし無症状の感染者が多く、感染力は発症3-1日前が最大となるため、基本全ての患者様は可能性ありと考え、どの場面でも相互感染を抑える方法を考えて、以下の方策をとっています。
今日現在の感染対策を示します。
接触感染対策
毎日院内全域のオゾンガス滅菌処理
CT値=6ppm×120分=720ppm・minでオゾンガス滅菌を行っています。(インフルエンザウイルスはCT値60以上で不活化されます)
コロナウイルスはプラスチックや金属面で4日程度生存しており、なにもしないと、4日分蓄積してしまいます。雑誌など消毒しにくいものも存在しますので、ガス滅菌を1日1回行う事で、コロナウイルスの院内環境への蓄積を毎日リセットし、終業時でのウイルス量を1/4にできます。
もちろん、朝一番は、無ウイルス状態ですw。
ちなみに、隔離室はCT値5000ppm・minで、トイレは2000で滅菌レベルを維持しています。
昼休憩時のオゾン水撒布
ソファー類には、オゾン水3~4ppmの塗布を昼休憩時に行っています。オゾン水は2ppm程度でインフルエンザウイルスなら5秒程度で死滅します。
光触媒塗布
いくら滅菌しても、感染者がウイルスをつけてしまうと、その次に触った人に伝搬されてしまいます。それを防ぐ目的で光触媒を採用しています。LEDの光で殺菌効果がはたらきます。
東芝製光触媒『ルネキャット』を待合ソファー、ボールペン、スイッチ、ドアノブ、柱、トイレ蓋、トイレフラッシュノブ、院内スリッパ、トーマス君、アルコールスプレーなど、人が触る部分に塗布しています。
インフルエンザウイルスやノロウイルスへの有効性は証明されています。コロナウイルスについては現在実証実験中とのことです。
飛沫感染対策
基本、熱、咳、鼻汁を持っている方は咳エチケットとしてマスク着用をお願いします。マスクが無い方は、受付で有償でお渡ししています。
また、自分の使った使い捨てマスクの再利用を考えている方は、使用済みマスクのガス滅菌を当院で実施させてもらいますので院長にご相談ください。
当院の待合室はかなり広いため、距離をとってお待ちいただけるかと思います。
エアロゾル・空気感染対策
窓換気
1日2回、休憩時間と終業後に窓全開で換気しています。
4月に入って、可能なら診療中も全開でいきます。
換気扇
5機の換気扇で常時換気しており、院内で風を感じられるところがあるほどです。線香煙で空気の流れを確認しており、風向は隔離室まで一直線で待合室には戻りません。
5機の換気扇の総排気量は5100m3/hrで、1階部分の全体積は412.5m3なので、1時間あたり、12回の空気総入れ替えが常に起こっています。
これは5分に1回の頻度で空気が入れ替わっている事になりますが、ちなみに新幹線は6~8分に1回の入れ替えですので、当院は新幹線以上の換気能力を有しています。
- コロナウイルスと換気について
疑い患者さんの別入り口(院内トリアージ)
空気感染などが懸念される患者様は別入り口から入室していただくか、駐車場で待機していただいています。
また、発熱や咳嗽のひどい方や、倦怠感の強い方などは別入り口から直接感染隔離室に入室していただき、一般患者様との接触を避ける努力を行なっております。(空間的隔離)
無論、隔離室は光触媒塗布、入室前後のアルコール消毒、退室後室内アルコール塗布、1日2回の高濃度オゾンガス滅菌を施工しており、隔離室だから汚いという環境ではありませんので、ご安心ください。(建物や備品は古いですけどね)
しかしながら、無症状感染者も少数存在しており、他府県では、アレルギー性鼻炎で加療中の方が実はコロナウイルス感染者であり、無防備に接触した医師が感染する事例も出ておりますので、症状だけですべてを補足して隔離室に誘導する事は困難ではあります。
そして遠隔診療へ?
さて、政府は初診の遠隔診療を解禁すると発表していますが、その詳細はまだ我々医師にも、近畿厚生局和歌山事務所職員にも伝えられていません。
当院としてはCuronという遠隔診療システムを既に導入し、スタンバっております。が、コストの問題で実行せず停止した状態です。
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