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スギ舌下免疫療法の開始時期について

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当院ではスギ花粉症の治療としてスギ舌下免疫療法を実施しています。これは、スギ花粉のタブレットを毎日舌下投与して、徐々に免疫寛容を誘導し、スギ花粉症を自然治癒させる治療法で、実施期間は3-4年で、治療終了後8年ほど効果が持続します。だいたい80-90%のスギ花粉症の方の症状が緩和されるといわれています。

これと同様にダニの舌下免疫療法も実施しています。将来的には、イネ科も登場する予定だそうです。

スギ舌下免疫療法の開始時期は、スギ花粉飛散が終了して、しばらくしてから開始する事と指導されており、おおよそ9月~11月までがその開始時期とされています。

じゃあ12月はだめなのか、というと、人によっては大丈夫な人もいるとは思いますが、こればかりは、やったことが無いので何とも言えません。

ただ、当院は、10年間和歌山市の花粉観測を実施してきましたので、スギ花粉がどのような状況で飛散するか、だいたい予想できており、ここ数年は気候変動の影響で、12~1月が若干生暖かく、本来暖かくなる2月中旬がとても寒くなり、3月に暖かくなるという状況が続いており、スギ花粉が12月~1月に少しだけ飛散し、その後2月にピタッと止み、3月に入って、ヒノキと一緒になって爆発的に飛び出すという状況が続いていますので、12月に舌下免疫を開始するのは、あまりお勧めできません。

(※さらに、なぜかわかりませんが、ヒノキと飛散期が重なると、相対的にスギ花粉量が減少し、結果的にここ最近のスギ花粉症が強くなる時期が短くなってきています。その代わり、ヒノキとブナ・コナラ~カバノキ属の飛散数が増えており、これに感作されている人の症状発生期間が延びています。)

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アトピー性皮膚炎は舌下免疫療法の大敵!?

ポーランドの研究では、アレルギー性鼻炎にアトピー性皮膚炎が合併していると、特異的免疫療法の効果が有意に低くなるという報告があります。(termedia.pl)
皮膚バリアが破綻していると皮膚からのアレルゲン侵入が続き、舌下からの“免疫寛容シグナル”と綱引き状態になる可能性が指摘されています(いわゆる dual allergen exposure hypothesis)。(J-STAGE)
(※ざっくりいうと、皮膚に存在する免疫獲得細胞が、直にダニ抗原に感作され続けているため、舌下にある免疫寛容担当細胞に刺激を送っても打ち消されてしまうからという説明。)

当院で行っているダニ舌下免疫療法の有効性などは特にこの影響が印象的で、お肌ザラザラ放置のダニアレルギー花粉症にダニ舌下免疫療法を実施しても全く効果が実感できない人を経験しています。

まだ『未治療の皮膚炎だと必ず効果が落ちる』とまで証明されたわけではありませんが、当院では臨床経験も踏まえ、舌下免疫と同時にアトピー性皮膚炎の治療もきちんと行うことを推奨しています。

同様の状況はスギでも考えられますので、当院では、舌下免疫に訪れた方のアトピー性皮膚炎や、乾燥肌と勘違いされている皮膚炎を見かけた時は同時に皮膚炎治療も実施しています。

もう12月になりましたので、スギ舌下免疫療法の開始時期は過ぎてしまいましたが、もし、お肌がザラザラだったり、乾燥肌にヒルドイドなどで見かけ上肌をつるつるにしてごまかす治療をしている方は、この時期にしっかり、アトピー治療について相談し、長期的なスキンケアを実施しておくことをお勧めします。

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