2018/9/29、台風24号接近中の大阪で、ADHD治療薬(インチュニブ)発売1周年記念講演会(医師向け)で、当院での使用経験についての招待講演を行ってきました。
循環器小児科としての経験から、心臓に対する良い影響(脈を上げない、血圧を上げない、LQT1の患者に対してはQT時間を短縮させる)についても報告してまいりました。また、前回の2月の講演と比べ、考察はかなり深まり、至適投与量が幼児期の感覚過敏の酷さに反比例する理由や、有効例の4割近くに感覚過敏の改善がみられる反面、極稀に感覚過敏が悪化する例があるのですが、その理由についても、ラットの研究結果からの推定ではありますが、自分なりの考察を述べてきました。
台風上陸前で、来場者が減るのではないかとビクビクしておりましたが、予定の半分程度は来ていただけました。
座長は大阪医科大学 小児科 玉井浩 教授、2演題目は、奈良県立医科大学 人間発達学 教授(日本児童青年精神医学会 会長) 飯田 順三先生で、座長は関西医科大学 精神神経科 木下 利彦教授でした。
飯田先生、玉井先生、いずれも気さくな方々で、講演後の情報交換会ではとても有用なお話を沢山聞かせていただきました。
玉井先生は、視知覚機能検査WAVESの開発者でもあり、当院では発達障害児の多くに実施している事を告げると、大変喜んでいただけました。
飯田先生は、来年発売予定のADHD新薬(ビヴァンセ)の治験まとめを行っており、その効き目について『コンサータより、めっちゃ効く』という情報をいただきました。そもそも、この薬、日本以外では、コンサータよりも遥かに普及している薬ですので、その効果には期待が高まるばかりです。
現在、治療に難渋している方々、もう少し待てば、かなり状況が変わるかもしれません!
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