麻疹の国内流行及び、流通在庫枯渇によるワクチン難民救済目的で、麻しん風しんおたふく風邪混合ワクチン(MMR)の輸入を行いました。
おおよそ2024/4/1以降に接種可能となる予定です。20人程度まで、新たな希望者に接種できる余裕がありますので、輸入ワクチンを希望される方は、お早めに電話(073-422-1458)でご予約ください。
輸入MMRワクチン(PRIORIX)
輸入するワクチンはPRIORIXというGlaxo SmithKline社製のものです。
生(麻疹、風疹、おたふく風邪混合)ワクチンです。
海外で広く使われているグローバルスタンダードな製品です。
子供に接種した場合、接種後2週間目で38度程度の発熱が出現する可能性は1~10%程度で、国産ワクチンよりやや高めですが、逆におたふくかぜワクチンの副作用の髄膜炎の発生率は極めて低く、国産より安全と言われています。
接種適応者
1歳以上なら接種可能です。
- 定期接種期間外で、お子様に接種を希望される方(国産ワクチン制限解除されるまで待てない方)
- この際、まとめて抗体をつけておきたい方
- 東南アジアに旅行する、または、そういった旅行者が多いところで働いている方。
おたふく風邪や風疹の抗体を持っている人に接種してもかまいません。
1本で3つの抗体が望めるので、抗体価がまんべんなく低下してきている昨今の成人に接種するには、とても便利です。
ワクチン2回接種歴がない方は、この機会に接種をしておくとよいでしょう。今回の麻疹流行が落ち着いたとしても、今後海外から何度も同様の事が起こると思います。おたふくも、風疹も、麻疹もどんどん入ってくると思います。
接種不適応者
- 卵が食べれないほどの、卵アレルギーの方
- 発熱中の方
- 妊娠中の方。
- (また、成人女性は、接種後3か月は念のため妊娠を避けてください。)
- ワクチンの内容物(アミノ酸・乳糖・マンニトール・ソルビトール)にアレルギーがある場合。
- ネオマイシン(抗生剤)にアレルギーが有る場合
- 免疫不全の方、免疫抑制剤を服用中の方
副反応
ほぼ、国産と同様の副反応ですが、国産との違いは、小児において発熱がやや多く、髄膜炎の発生率が極めて少ないところです。
一般的なもの
接種10~14日目での発熱、発疹、夜泣き、結膜充血、咳、耳下腺の腫れ、下痢、嘔吐、食欲不振など
稀なもの
髄膜炎の発生率は国産おたふくワクチンより圧倒的に少ないですが、それ以外の発生率は、同等程度です。
髄膜炎、ギランバレー症候群、脳・脊髄炎、などの、自己免疫性疾患
補償について
輸入未認可ワクチンですので、他の渡航輸入ワクチンと同様、国内の補償は適応されません。
輸入業者 IMMC の補償のみとなります。
接種費用
税込12300円/回です。それ以外の費用はかかりません。
なお、風疹ワクチン公費助成制度は適応できません。
クレジットカード(Visa, Master, American express)に対応しております。
FAQ
- Q: 小児期に風疹やおたふく風邪に感染した経歴がありますが、接種できますか?
- A: すでに風疹やおたふく風邪の抗体を持っている方が接種しても、副反応はありません。入れたワクチン株がすぐに不活化されるだけです。
※)おたふく風邪罹患暦がある方の抗体検査をすると、70%は抗体を持っていないという報告があります。それは、耳下腺が腫れる病気が反復性耳下腺炎や、EBウイルス感染、サイトメガロウイルス感染など、おたふくかぜウイルス以外でも腫れてしまうので、間違って診断されてしまっているからです。 - Q: 抗体検査で抗体がない事を確認してから接種すべきですか?
- A: 抗体がないから接種するというのは、理にかなっていますが、2重に費用がかかるので、お金と相談してご自身でお決めください。先に述べましたように、抗体を持っている方が接種しても問題はありません。
※)過去の風疹流行時は、まず国内のワクチンが枯渇して流通が止まり、次に、抗体検査のキットが枯渇して、検査ができなくなるという経過をたどっていますので、流行が続けば、そのうち検査もできなくなることが多いです。
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