a:4828 t:10 y:3
ブラジルでジカ熱ウイルスの胎内感染の増加に伴う子供の小頭症の増加がニュースになっており、なんと、妊娠をするなというアナウンスも出ています。
ジカ熱とはフラビウイルス科フラビウイルス属のジカウイルスによる蚊媒介感染症で、ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介されます。
フラビウイルス属といいますと、他にはデング熱、チクングニア熱、日本脳炎、ウエストナイル熱などがあります。
このうち、デング熱、チクングニア熱、ジカ熱ウイルスは、一筋シマ蚊によって媒介されます。
そう、昨年東京の渋谷区代々木公園で流行したデング熱と同じ種類の蚊によって媒介されるんです。
つまり、ジカ熱も日本に十分上陸する可能性がある、というか、たぶん上陸すると思います。
ジカ熱自体の症状はコチラを見ていただけると幸いですが、ほとんどデング熱と同じで、デング熱ほど重症にならないし、それどころか、感染者の80%は無症状です。しかし、その無症状の人たちの血を吸った蚊がウイルスを他人にまき散らしていきます。
また、精子中にウイルスが移行し性交渉でも感染するそうです。
そして、このウイルスに妊婦が感染すると、胎児が小頭症を発症する可能性がブラジルでは30倍に増加してます。
小頭症は見た目で異常とわかるから、今すぐに異常事態として問題視されていますが、それ以外に今現在で不明な悪影響も考えておかなくてはなりません。
そもそも胎内感染で小頭症になるということは、サイトメガロウイルスや風疹ウイルスによる小頭症と同じように、知能障害も持っている可能性が高いわけですが、しかし、とくに恐ろしいのは、ジカ熱ウイルスによる小頭症を伴わない知能障害児もブラジル内に多数潜んでいる可能性があるという事です。
発達障害が明るみになるのは3~5年後ですので、つまり、今後、ブラジルで発達障害児が自然発生率を凌駕して驚異的に増える可能性も秘めています。
こんなウイルスが日本で流行でもされて、妊娠抑制されたら、少子高齢化日本は終わりです。小児科も終わりです。
東南アジアやブラジルに渡航する方は、帰国後1か月まで妊娠をさけるようにというWHOからの勧告がでています。また、この事は、上述の如く精子に潜む事から、海外出張から帰国したお父さんにも当てはまります。
※CDCの追加情報では、発症後2週~10週まで精子内に潜む可能性が指摘されてきているため、2か月以上の(コンドームによる)避妊が良いかもしれません。
※更なる追加情報では、尿や唾液にも検出されるということで、キスもダメみたいです。
つまり南国でのハネムーンベビーはやめときなさいということらしいです。
ちなみに、ハワイなんかもそのうち危険となるかもしれません。
ハワイでは、まだジカ熱流行の注意勧告はでていませんが、同種のデング熱は既に注意勧告がでています。
よって、ハワイも早々やばくなる可能性があります。
なお、すでに、ハワイに感染者が侵入していたという報道があります。
現在ジカ熱のワクチンも臨牀試験が始まるというニュースもでており、そのうち日本でも日本脳炎のように、ジカ熱ワクチン、デング熱ワクチン、チクングニア熱ワクチンの接種が標準になるかもしれません。
蚊対策
一筋シマ蚊は200m程度しか移動できません。
また、イエ蚊より寒さに弱く、少し寒くなると動けなくなります。
蚊を繁殖させない
スプーン1杯分の水たまりでも一筋シマ蚊は繁殖できますので、周囲200m以内の徹底した水たまり対策。水たまりをなくす(汚い水でも流れる水には発生しません)とか、水たまりに越冬可能な魚(コイ、フナとか?カダヤシは特定外来魚なので、ダメです)を飼うとか、9月~10月の秋口にうじ殺し入れて越冬する蚊を駆逐するとか。
蚊に咬まれない
忌避剤を使う
Deetが12%以上入っている製剤を4時間おきに体に噴霧する。または、当院で販売中の徐放性長時間作動性Deet(12時間持続)を使用する。
※日本ではDeetの規制が厳しく、12%以下に規制されています。10%未満のDeetの効果時間は1-2時間と短く、国内最高濃度の12%を単純に超えるだけだと、皮膚刺激性が強くなってきます。
★濃度大幅アップの新虫よけ アース製薬が開発
ようやく、高濃度Deet配合製剤が日本でも販売可能となります。ただし、単純に高濃度なだけですので、肌荒れ注意です。
服の色
蚊は色盲ですが、濃い色を好み、白などの薄い色を嫌います。赤、緑、黒などの服は避けましょう。
コメント