四種混合ワクチン
三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)に不活化ポリオワクチンが加わったワクチンです。それぞれ、Diphtheria、Tetanus、Pertussis、Innactivated Poliovirus Vaccineの頭文字をとってDTP-IPVワクチン、DTP-IPVと呼ばれることも多い。
ジフテリア、破傷風に対するワクチン成分は毒素成分を不活化処理したトキソイドを利用しています。百日咳に対するワクチン成分は、副作用の少ない成分ワクチン(aP, acellular pertussis 非細胞性百日咳)であり、DTaP-IPVとも表現されます。
四種混合ワクチンの種類
ワクチン名称 | 種類 | 製造会社 | 製造国 | ワクチン株 | 当院 取扱予定 |
発売日 |
テトラビック 皮下注シリンジ |
4種混合 (百日咳 ジフテリア 破傷風 ポリオ) |
一般財団法人 阪大微生物 病研究会 |
日本 | セービン (Sabin) |
要相談 | 2012年 11月 |
クアトロバック 皮下注シリンジ |
一般財団法人 化学及血清 療法研究所 |
日本 | セービン (Sabin) |
あり | 2012年 11月 |
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スクエアキッズ | ジャパンワクチン 株式会社 |
日本 | ソーク (Salk) |
あり | 2015年 12月15日 |
接種方法
定期接種1期として接種する場合
生後3か月~90か月(約7歳半)未満までの間に
- 初回接種3回
- 3~8週間隔で接種します。
- 追加接種1回
- 初回接種終了後おおむね1年後に接種
採用ワクチン
セービン株由来の不活化ポリオワクチンは、抗体価の付きがやや不良という報告があり、世界で日本以外で使用している国が無いという事から、安全性、効果に自信を持てないため、クアトロバック、テトラビックの積極的使用は控えていました。(接種希望者や、継続使用者に対しては接種を行っていました。)
しかし、2014/12/4以降、三種混合製剤の製造中止のため、しばらくの間、国産セービン株由来四種混合ワクチンを使用せざるおえなくなったため、クアトロバックを使用していました。
しかし、当院で推奨している、ソーク株由来不活化ポリオワクチンが配合された、ジャパンワクチン株式会社の製造販売ワクチン(スクエアキッズ)が、2015年12月から販売となったため、現在はスクエアキッズを使用しています。
スクエアキッズ皮下注シリンジ

北里第一三共製の三種混合ワクチン(沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン)とサノフィパスツール社製のソーク株不活化ポリオワクチン(イモバックスポリオ)の合剤です。
安全性、効果の面で、もっとも評価の高いイモバックスポリオとの合剤のため、当院一押しで使用していく予定ですが、いろいろ行政からのクレームで、販売開始が伸びに伸びていましたが、2015/12/15からようやく、当院で接種開始となりました。
成人に対する接種
四種混合ワクチンは、小児においてのみ、適応を取得しており、成人に接種した場合の適応が取れていませんので、原則、当院では接種していません。
(名鉄病院では、成人に接種され、大きな副作用もなく有効であることが発表されていますが、今のところ日本医薬品機構が許可していませんので、副反応が生じた場合の補償は病院が取る事になっているようです。)
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