各種渡航ワクチンの予約受付中。輸入ワクチンあります。

当院で未認可不活化ポリオワクチンを接種したお子様へ

  • URLをコピーしました!
    目次

    当院で未認可不活化ポリオワクチンを接種したお子様へ

    当院では、2011年11月からアメリカCDCスケジュールに則って、不活化ポリオワクチン(IMOVAX POLIO)を大腿部に筋肉注射で接種してまいりました。

    2012年9月1日から、同じワクチンが『イモバックスポリオ皮下注』という名前になって、認可され、定期接種となりました。

    厚労省スケジュールとアメリカCDCスケジュールの違い

    認可不活化ポリオワクチンのページでご説明したとおり、開始時点での厚労省スケジュールは4回接種を2年足らずで終了してしまうので、長期抗体獲得に必要な4歳以降での接種計画がありません。

    おそらく、4歳以降に5回目の接種スケジュールを追加で出してくるはずと思っています※が、そもそも生ポリオワクチンも3回接種が世界標準であるにも関わらず2回で十分と述べていますので、このまま5回目の接種計画が出されない可能性もあります。(※「予防接種実施規則の一部を改正する省令(案)」に関する意見募集パブリックコメント質問5の回答『今後の検討課題です。』より)

    国は、未認可ワクチンを接種した方のために、第4回 不活化ポリオワクチンの円滑な導入に関する検討会において、『当分の間(3年程度)に限って、….56日以上の間隔をおいての接種を可能とするものである。』と述べており、和歌山市では、3回目接種以降をCDC方式で接種しても公費対象となりますが、他の自治体では対象にならない場合があるようですので、各自治体に問い合わせておく必要があります。(ただし、担当者の理解不足による場合もあります)


    主な先進国の接種スケジュールと今回の日本のスケジュール
    (WHO Immunization schedules by antigen, selection centreより)
    画像の説明
    現在の厚労省スケジュールは4歳以降の長期抗体維持目的での接種が今の所ありませんが、5回目を現在治験中です。

    厚労省スケジュール アメリカCDCスケジュール
    メリット ・国の方針なので、自治体から連絡などが来て、楽

    ・短期的に4回も接種するので、一旦高い抗体価がつく。
    ・少ない接種回数(4回)で接種終了できる

    ・20年以上免疫が持続する事が確認されている
    デメリット もし4歳以降5回目の接種スケジュールを作ってくれない
    場合は、10-15年程度で免疫が低下する可能性がある。
    (5回目接種が現在検討されているようです)
    ・自治体によって公費を認めない可能性
    当院のお勧め そもそも、2回接種で95%, 3回接種で99-100%抗体獲得できるワクチンですので、4歳未満で3回打つ方法も、4回打つ方法も、ポリオ流行国でない日本においては、どちらの方法でも短期的にはかわりありません。(今回のスケジュールは効果の弱い国産不活化ワクチンに合わせた接種方法と考えています。)ただし、4歳以降での追加接種は絶対お勧めですので、

     ”厚労省スケジュールをする方は、4歳以降で5回目接種、アメリカCDC方式で行う人は、4歳以降で4回目接種を忘れずに”
      というのが、当院のお勧めです。

    (注意)

     2016年からイモバックスポリオの5回目ワクチンの認可が下りましたが、残念ながら定期接種とはならず、自費による任意接種となっています。当院では、4歳未満で3回以上、4歳以降で1回以上の接種を推奨しています。日本国内においては、外来ポリオの再流行が無ければ、追加接種せずとも安全とは思われますが、海外に行く場合は、必要ですし、学生としてアメリカ留学の際は必須となりますので、4歳以降で1回追加接種していない方は、是非接種をお勧めいたします。

    ※)ポリオワクチンの追加接種を4歳時に

    当院で2回目接種まで終了されたお子様

    アメリカCDC接種方式で行いたい方

    3回目を2回目の後6カ月~1年で接種し、4歳頃に4回目を接種してください。
    5回目の接種は今の所不用ですが、今後11歳~13歳付近で厚労省スケジュールとして5回目の無料接種機会が設けられた場合、その最終年齢付近でもう一度接種することは可能と思われます(イギリス式に近いため)。

    ※和歌山市内の方は、3年程度(2015年9月くらいまで)は公費で接種できます。
    和歌山市外の方は、各自治体で、公費対象になるか問い合わせてください。
    (”公費対象ではない”と言われた場合は、もう一度国の方針について、自治体担当者にお話していただき、例えば、『3回目の接種は2回目から56日までしか公費で認めない』と言われた場合、既に56日を越えている人の(国が56日を越えても構わないと認めている)定期接種の機会を一自治体の判断で奪う事は許されるのか?について質問してみてください。)

    公費接種がダメな場合は自費で接種するしかありません。

    自費の場合、認可ワクチンは高価になりますので、当院では未認可ワクチンが若干数残っていますので、未認可ワクチンで良ければ、3000円で接種させていただきます。お電話でご予約ください。

    厚労省スケジュールで行いたい方

    スケジュールに則って、20日以上の間隔をあけて(すでにあいていると思います。)、3回目を接種し、3回目から12か月~18か月のあたりで、4回目を接種してください。
    4歳以降での5回目接種の公費スケジュールが15歳頃までに発表された場合は、5回目を公費で接種してください。(ドイツ式となります。)発表されない場合は、自費で5回目を接種するか(※無料で5回目を行う裏ワザあり)、接種せずにいるか、ご判断ください。

    当院で3回目接種まで終了されたお子様

    アメリカCDC接種方式で行いたい方

    4回目を4歳頃に接種してください。
    5回目の接種は今の所不用ですが、今後11歳~13歳付近で厚労省スケジュールとして5回目の無料接種機会が設けられた場合、その最終年齢付近でもう一度接種することは可能かもしれません(イギリス式に近いため)。

    ※和歌山市内の方だけでなく、市外の方も、4歳でおそらく公費接種できると思われますが、念の為自治体にお問い合わせください。
    国の方針では7歳半までは定期接種の範囲内ですので、4歳~7歳半までは公費接種できるはずと思われますが、3年程度で変更が行われる場合もありえますので、4歳になったら、すぐに接種しておいた方が無難と思われます。

    厚労省スケジュールで行いたい方

    スケジュールに則って、3回目接種後、6カ月以上の間隔をあけて、4回目を接種してください。
    4歳以降での5回目接種の公費スケジュールが15歳頃までに発表された場合は、5回目を公費で接種してください。(ドイツ式となります。)発表されない場合は、自費で5回目を接種するか、接種せずにいるか、ご判断ください。

    当院での接種集計

    生ワクチン接種が続き、不活化ワクチン導入の計画が全く無い中、当院は日本ポリオの会の意向に賛同し、2010年9月からフランスのサノフィパスツール社製 未認可不活化ポリオワクチン「IMOVAX POLIO」を個人輸入し、接種を呼びかけ、2010年11月30日から希望者に接種開始しました。

    のべ接種回数は1663回で、重篤な副作用は0人でした。

    軽微な副反応うちわけ 人数 %
    38℃以上の発熱 9 0.5%
    穿刺部出血 1 0.06%
    総接種数 1663

    発熱者中、初回接種後の発熱は3人、2回目接種後の発熱は5人、3回目接種後の発熱は1人で、連続して発熱した方はいませんでした。

    当院で初回接種を行ったお子様
    都道府県 和歌山 大阪 兵庫 三重 奈良 その他
    接種人数 566 62 10 3 1 71 713
    当院で初回接種を行ったお子様
    和歌山県市町村別集計(人)
    当院で初回接種を行ったお子様

    a:4707 t:2 y:6

    この記事が気に入ったら
    いいね または フォローしてね!

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    目次