新型コロナワクチン接種開始のお知らせ
ファイザー製m-RNAワクチンの流通量が5月から増強されるのにしたがい、当院でも5月7日から順次、接種を開始いたします。
かかりつけ患者様 接種開始は5月7日から
5月上旬は、保健所からの配達による接種のため、入荷量が少なく、電話予約でかかりつけ患者様のみ行います。
一般予約は6月2日頃から
ディープフリーザーによる大量入荷は5月末頃に実現するため、大量入荷確認後からは、ネット予約を開始します。実際もう少し早まる場合は、こちらのページか、生馬医院公式twitterで公表します。
ネット予約は、初診の方も予約可能です。ただし、キャンセルと変更は電話でお願いします。
コミナティ筋注
成分
コロナウイルスの表面突起物 スパイク蛋白質をコードしたm-RNAを脂質の膜に包んだ製剤になります。
本剤を接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAを基に細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、
- スパイクタンパク質に対する中和抗体産生
- 細胞性免疫応答
が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられています。
接種できない方
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある者
- 1回目のワクチン接種で重度の過敏症状(全身性の皮膚粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下などの症状が2つ以上:アナフィラキシーを疑わせる)出現したもの。
- ポリエチレングリコール(PEG)を含有する化粧品に過敏症がある方
当院では接種をご遠慮いただく方
- 複数の注射薬でアナフィラキシーの既往がある方
- 原因不明のアナフィラキシーの歴がある方
- コントロール不良の喘息患者様
※以下の場合は、特に問題ないとされていますが、お薬を処方されている方は、主治医に相談の上、いつも通り服用して接種が可能です。
- コントロール良好な喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎
- ワクチンや医薬品(注射)以外の特定の物質[食品、ペット、ハチ毒、環境(ハウスダスト、ダニ、カビ、花粉など)、ラテックスなど]に対するアレルギー
接種部位
- 筋肉内に0.3ml
- 同側の筋肉注射可能
アジュバント無添加のため、2回目接種も同側の筋肉注射可能 です。
筋肉痛で肩を上げにくくなる人がいるので、利き腕の反対側三角筋が良いと思います。 - 針の長さは19mm以上推奨
どこかの病院で13mmのインスリン針を使用しているところがありましたが、当院スタッフの超音波による調査では、お年寄りは13mmでも構わない人も確かにいますが、女性は13mmでは筋膜付近で深さが足りないようですので、当院は当面25mmの針で実施します。
※テルモ19mmインスリン針が発売されたら乗り換えるかもしれません。
接種間隔は21日(3週)推奨
海外では6週までOK、日本は3週を固持
ファイザー社の見解
有効性の分析は、接種間隔19日~42日で行われており、6週までの間隔での接種なら有効であろうと推定している。アメリカ, WHO, EU諸国もできる限り初回接種から6週間までに2回目接種を終えるよう勧告している。
自民党内新型コロナウイルスに関するワクチン対策プロジェクトチーム
古川氏は記者団に「世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)が6週間まで空けていいという見解で、国際基準だ」と説明した。
PMDA医薬品医療機器総合機構の見解
接種間隔を24日以上に延長した場合の有効性は十分に確立していない。臨床試験においては接種間隔を6週間(42日後)としている例もあり、一定の有効性は期待できるが、十分に確立されているわけではない。
したがって、3週間隔で2回接種することが適切と考える。一方で、使用実態下においては、3週間隔での接種ができない場合も想定され、その場合は、できる限り速やかに2回目接種を実施するよう促す必要がある。
接種後の観察時間
- 通常は15分
- 過去に医薬品による即時型アレルギー歴がある方や、コントロール不良の喘息があった方は30分程度
副反応
- 筋肉痛、頭痛、発熱 悪心~食欲不振~全身倦怠感
- 初回より2回目で出やすい。
- 若い人ほど出やすい(65歳以上は出にくい)
一般的な副反応の頻度については、詳しくは、厚労省HPを参照ください。
メジャーなものは、筋肉痛、頭痛、発熱、悪心~食欲不振や全身倦怠感などで、接種後翌日に現れますが、初回接種より、2回目接種後に現れる事が多く、50歳以下の若い接種者ほど多くみられます。
30-40歳代は38℃以上の高熱が出たり、3日間食欲がなくなったりする人がいるようです。
ちなみに、院長(53歳)は初回接種は筋肉痛のみ、2回目接種後、翌日から不眠~中途覚醒が起こり、7日目で改善しました。これは1%未満に起こる副反応と考えられました。
アナフィラキシーショックの頻度
テレビで有名になったアナフィラキシーショックの頻度はファイザーでは4.7/100万件、モデルナで2.8/100万件で、一般的なワクチンと比べその頻度は、ファイザーで3.6倍、モデルナで2.2倍とされています。
単なる失神や、子宮頚癌ワクチンで見られた身体表現性障害もアナフィラキシーショックに類似しており、本物以外の症例も含まれていると思いますが、アレルギー体質で、3か月に1回以上の頻度で、抗アレルギー剤を服用しているような方は、接種前に服用しておいても良いかと思います。
有効性
- 中和抗体ができるだけでなく、細胞性免疫誘導までできる
- 変異株にもある程度有効
これも、詳細は厚労省HPをご覧ください。
ただし、インド由来の二重変異株への有効性はまだ不明です。
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